動物の飛び出しに注意~対動物交通事故対策を考えよう~
皆様こんにちは。
前回の記事で書きましたが、1年間の交通事故死者数が15年ぶりに増加してしまいました。それに比例してか、対動物の交通事故も増加しているようです。動物関連の事故では、飛び出してきた動物を避けようとして人身事故になってしまったケースも発生しています。
そんな中、イングランド南西部のデボン州ではポニーの交通事故が相次いで発生していて、その対策が奇策だと話題になっています。
その対策とは、画像の通りポニーの胴体に蛍光塗料を直接塗るといった対策です。
この対策を実施した方は農家で、ポニーを放牧にて所有しています。放牧ということもあり道路での事故が多く、毎年ポニーの頭数が減っていることに頭を悩ませていてこの対策を実施することに決めたようです。動物をいたわり大切にしたいという気持ちと、道路の安全性の確保にもなる対策ですね。
この蛍光塗料は現在でも研究が進められています。塗料を動物に塗るということを考えると、動物に影響があるのではないかと懸念されますが、この開発された蛍光塗料は非毒性で、動物に害を与えることはないそうです。ですが問題点として、現状ではこの蛍光性は数日間しか持続しません。塗る手間などを考慮した場合に数日しか持続しないとなると、高い頻度で塗り替えが必要になり、かなりの労力が必要になってしまいます。この蛍光塗料を開発しているチームは最終的に市場に出す事を目指しており、この2つの性質を両立させることが課題となっています。
動物の交通事故が起こるケースとして多い事例が、夜行性の動物が多く生息する地域で、街灯がないような真っ暗な道路での事故です。日本の徳島でも、山に生息しているイノシシやシカなどの野生動物が原因の交通事故数が2015年は60件と、2014年の同時期と比べて4倍にまで増加しました。このうち日没から日の出までの夜間の事故の件数は50件で、全体の8割以上となっています。
動物を守るためというのももちろんですが、人身事故にまで発展してしまうことを考えると、対動物の交通事故を減らすためには、デボン州で実施したた蛍光塗料の塗布や、光る首輪や光る目印をつけるなどの夜間の動物への対策がとても大事であり、その様な対策は日本でもすごく重要ではないかと思います。
所有している動物に対しては、夜間の事故防止で光る物を装着したり、そういった対策を行っているところが増えていますが、野生動物への対策はできていないように思えます。たまに事故でなくなっている動物を目にしますが、飼われている・いないに関わらず、とても心が痛くなります。
猫や犬などを飼っている方も、こういった問題が起こるかもしれないということをしっかりと把握し、光る物を装着するなどの対策をしましょう。運転している方も、動物がいることに気付いたときには速度を落としたり徐行をするなど、全員で交通事故が起こる可能性を少しでも減らせるように自分にできる対策をしていきましょう。
Associated Newspapers英文サイト
秒刊SUNDAY日本語サイト