警察庁の統計資料「平成24年度中の交通事故の発生状況」によると平成24年度中の交通事故の発生件数は665,138件となっています。その内訳は次の通りになっています。死亡事故4,280件、重症事故44,467件、軽傷事故616,391件。このうち、一体どれだけの件数が円滑に示談交渉が行われ、モメているのかということは分かりませんが、日々、当協会にお問い合わせいただく件数を考えても相当数モメていると予測できます。

例えば、判例タイムズに掲載しているもので後遺障害7級の認定を受けた交通事故被害者が保険会社から1,100万円の提示を受けました。裁判で争い、最終的には6,600万円が支払われたケースもあります。この事例は、私たちに、後遺障害が認定されたとしても、そこから示談交渉という闘いが待っているのだということを教えてくれます。(後遺障害の認定を受けたとしても安心してはいけません)

さて、今回は交通事故の過失割合についてお話していと思います。
過失割合…本当にこれはよくモメます。

あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
「どちらがどれだけ悪い」という、あれです。
過失割合という言葉はよく耳にしますが、あれって誰が決めているのかご存知ですか?

その前に基本的なことをご説明いたします。「過失」とは、簡単にいうと「注意を怠ること」です。注意して然るべきのところを、そうしなかった。つまり、その人の「不注意」ということになります。交通事故には加害者と被害者がいるわけですが、それではこの過失というものが常に加害者側にだけ問われるかというとそうではありません。

例えば、車が歩行者を轢いてしまったとします。このとき、ドライバーが赤信号にもかかわらずわき見運転をしたとすれば、運転者の「過失」が問われるでしょう。しかし、逆に歩行者の方が信号無視をし、左右確認もせずにいきなり飛び出してきたとすれば、歩行者にも過失が問われる可能性が高いでしょう。上記のようなとき、お互いの不注意の割合を「過失割合」といいます。

そして、この「過失割合」は、加害者が支払うべき損害賠償金を計算するとき、被害者の過失の程度によって損害賠償金が減額されることになるわけです。これを「過失相殺」といいます。過失割合が(加害者)80:20(被害者)だとします。簡単にいうと、この場合、加害者は100万円支払うところを80万円になるということです。

そして、この過失割合は誰が決めるのか?ということになるのですが、それは「交通事故の状況」を「過去の判例等」に照らし合わせて決定します。保険会社が一方的に決めるわけではありませんが、ごまかされていることもあるので注意が必要です。過去の判例なんて、どこで見ればいいの?という方も心配しないで大丈夫です。判例タイムズ社の「別冊判例タイムズ 民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」があります。こちらを参考にすると良いでしょう。

事故状況による基本過失割合が掲載されています。「基本過失割合」はあくまで基本であり、ここに修正要素が関係してきます。この「修正要素」で「モメる」ことが多いのですが、判例等を上手に活用し、根拠をもって主張すれば悪い方向にはいかないでしょう。もっともやってはならないことは、保険会社がはじめに主張してきた過失割合をそのまま受け入れることです。「もういいよ!こんなやり取り、さっさと終わらせたい」というお気持ちは分かりますが、この過失割合で保険会社からあなたに支払われる金額は大きく変わってきます。

あきらめずに頑張って下さい!