交通事故被害者が妥当な慰謝料を支払ってもらうためにしておくこと
ようやく春の風が吹き始めたと思ったら、梅雨の季節がやってまいりました。これからの時期はスリップによる事故が多発しますので、運転には十分ご注意下さい。
当協会には、毎日さまざまなお問い合わせがございますが、そのほとんどが「慰謝料」「弁護士」「後遺障害(後遺症)」についてです。おそらく、この3つの項目で8割くらいを占めそうです。
慰謝料についてどのようなお問い合わせが多いのか?
まずですね、多くの交通事故被害者の方々がこの「慰謝料」の意味合いを誤解しているように思います。通常の「慰謝料」とは、いわゆる「入通院慰謝料」のことです。トータルの賠償金が120万円以内であれば自賠責基準、120円超であれば任意保険基準、もしくは弁護士(裁判)基準となります。
また、後遺障害が認定されれば、この「入通院慰謝料」とは別に「後遺障害慰謝料」というものが支払われます。交通事故の賠償問題において、加害者側に補償してもらうものがいくつかあり(慰謝料、後遺障害慰謝料、逸失利益、休業損害…etc)その中の「慰謝料」というひとつの項目に過ぎないことを覚えておいていただければと思います。
では、その慰謝料について実際、当協会にお問い合わせが多いものとは?
それは…
「慰謝料を増額させたいのですがどうしたらいいですか?」
「不当な慰謝料の提示を受けています。どうしたらいいですか?」
「私の慰謝料は妥当でしょうか?」…etc
慰謝料だけにかかわらず、増額には「◯◯だから△△する」というように「理由(増額の根拠)」が必要です。例えば、「弁護士に依頼したから弁護士基準で請求できる(支払ってもらえる)」「後遺障害◯級だから、後遺障害慰謝料と逸失利益を支払ってもらえる」逆に減額されたり、治療打ち切りになる場合にも、理由があるわけです。例えば、「通院頻度が極端に低いから減額する」「漫然治療を◯ヶ月も続けているから、治療打ち切りにする」…etc
私の場合、弁護士へ依頼したら手元に残るお金は増えますか?
これは非常に多いお問い合わせですね。弁護士に頼んだことによって、いわゆる「費用倒れ」になったりしないのか、というお問い合わせです。この答えはひとつですね。信頼できる法律事務所に問い合わせをし、確認するということです。やはり、一般の方々のイメージする「弁護士」「法律事務所」というものは、少なからず敷居が高いようです。
しかし、そんなことはありません。弁護士に依頼することで報酬が発生することは間違いありませんが、その分、弁護士(裁判)基準で請求できますし、請求項目の漏れもなくなります。ましてや、ご自身の自動車保険に弁護士特約が付いていたりすれば、もはや相談しない理由はないはずです。
後遺障害に認定されますか?
これは非常に難しいご質問です。私たちは交通事故の賠償問題におけるアドバイスと、交通事故事案に強い、弁護士・法律事務所様のご紹介をしております。認定の審査等はしておりませんので、「後遺障害認定されるのか?」というご質問には残念ながらお答えできません。
しかし、後遺障害についても、できる限り早い段階でご相談いただければ、かなり有効なアドバイスができると考えています。治療や検査、後遺障害認定に向けての準備等についても、できる限り早い段階で被害者本人が動くことがベストかと思われます。