基 本※1 Aの過失 30 Bの過失 70
修正要素 ※2 Aに何らかの過失あり又はBの明らかな先入※2 +10
Aが狭路・非優先車※3
Aの著しい過失※4 +10
Aの重過失※4 +20
A減速※5 -10
Aの明らかな先入※6
Aの一時停止後先入※7 -15
Bの著しい過失※4 -10
Bの重過失※4 -20

「/」は修正要素として考慮しないものとする。
※1:交差道路から交差点に入る車両は、一方道路の信号が赤色を表示しているときは、当該道路を走行する車両が本件交差点に進入してくることはないと信頼して走行するのが通常であり、この信頼は法的に保護されるべきものと考えられるから、基本割合をA30:B70とした。
※2:ここでいう過失とは、通常の前方に対する安全不確認または発見後の回避措置懈怠を意味する。
※3:Aが狭路から広路に入る場合、あるいは非優先道路から優先道路に入る場合には、通常、当該交差点の通行方法の規制を受ける(法36条2項)が、本表は、一方道路の信号が赤色を表示しているときには、一方道路を走行する車両Bが本件交差点に進入してくることはないとのAの信頼を保護する観点から基準化しているものなので、広路・優先等交差点の通行方法の規制による修正は行わない。
※4:著しい過失の意義は、脇見運転等前方不注視の著しい場合、著しいハンドル・ブレーキ操作不適切、携帯電話で通話をしている場合やメール操作等をしながら運転すること(法71条5号の5違反)、おおむね30km未満の速度違反、酒気帯び運転等であり、重過失とは、酒酔い運転、居眠り運転、無免許運転、30km以上の速度違反、過労、病気及び薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある場合(法66条違反)等の故意に比すべき重大な過失をいう。しかし、本件の場合、信号無視車両については、それ自体が重大な過失なので、それらの過失はさほど重要視されないこととなる。
※5:ABどちらの車両とも徐行ないし、それに近い減速をすることなく、同速度で進入しているのが常態であろうから、Aが減速した場合、10%の減算修正が妥当。
※6:Aの明らかな先入による修正は、Aの先入に気付いたBにおいて通常の注意義務を尽くせば、衝突を回避できる関係にある場合に適用されるものである。本件の場合、Bに信号無視という重大な義務違反があり、Aの先入は基本割合において考慮済みなので、修正要素としては考慮しない。
※7:Aを具体的に確認できたBの過失も相当程度あるものといえるから、この場合の修正値を15%としている。

参考:判例タイムズ