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対保険会社

交通事故の慰謝料・主婦(主夫)の休業損害について教えて下さい

交通事故の慰謝料・主婦(主夫)の休業損害について教えて下さい

先日、以下のようなご質問をいただきました。
当協会へのこのような質問が多いため、ここでご説明いたします。
主婦であるご本人はもちろん、奥さんが交通事故被害者になったとき、是非とも本記事をご参考にされて下さい。
Kさん 女性42歳・専業主婦(後遺障害なし)

約4ヶ月前に交通事故に遭いました。
私は専業主婦で、通院日数52日、総治療日数は115日です。
渋滞末尾で停車中、後方から追突され、過失割合は0:10で全面的に相手に非があります。
主婦に休業損害は出ないのでしょうか?
お金のことは、こちらから保険会社の方に直接確認するのも少しためらってしまい、結果、自分で調べたりしているのですが、分からないことばかりで、大変困っております。
何卒、宜しくお願い致します。

専業主婦(主夫)の方は、Kさんのように主婦(主夫)業は仕事として認められ、休業損害はでないのか?と疑問を持つ方も多いかと思います。
Kさんのケースをまとめると
・専業主婦(主夫)には休業損害が適用されるのか?(仕事として認められるのか)
・停車中に後方から追突され、過失割合は0:10で相手に非がある。
・通院日数52日、総治療日数は115日で入院はしていない。
これらの情報からお応えしていきたいと思います。

1.休業損害とは

まず初めに休業補償とは何か?についてお答えします。
交通事故でケガを負ってしまうと、入院など通院期間に仕事を休まざるをえないことがあります。休んだことによる減収分を加害者側に損害賠償請求することができます。

しかしながら原則として、仕事を休んでも収入が減らなければ、休業損害を請求することはできません。

2.専業主婦(主夫)には休業損害が適用されるのか?

前述で原則として「収入が減らなければ休業損害請求をすることができない」と申しましたが。Kさんのような専業主婦(主夫)では休業損害請求できないの??
と思われてしまったかもしれません。ですが、専業主婦(主夫)にも休業損害は出ます。
給与が支払われていないとはいえ、例えば東京都の最低賃金985円に×8時間(フルタイム)としたら1日当り7,880円となる労働力となり、休業損害請求できる権利があります。
ただ、任意保険会社が休業損害を提示してこないケースがあるので、注意してください。
※東京都の最低賃金は2018年7月のものです。

3.休業損害はどのくらい支払われるの?

費用は1日あたりの金額は最低5,700円です。
実通院日数の52日に休業損害がすべて適用されるのは稀ですが、専業主婦(主夫)の休業損害の適用日数については、交渉次第という部分が大きいです。
例えば、「事故から1ヶ月はほとんど寝たきりの状態で、家族にも多大な迷惑を掛けた」というようなことを主張すれば、その30日間については、あっさり認めてくれるケースあります。
しかし、ここで総治療日数が115日にも関わらず、3ヶ月寝たきり状態だったから、その期間の休業損害を出してほしい等と主張すると、ひどい場合、「そんなに寝たきり状態で何もできないなら、何故、入院しなかったのか?」などと指摘され、控えめに1ヶ月を主張すればすんなり通ったものの、最初に115日中の90日の休業損害を認めてほしいなどと言ったばかりに、30日すらスムーズに認めてもらうことができなかったりもしますので、ありのまま、かつ、客観的にみたとき、あまりにも不自然な主張にならないようにご注意下さい。

Kさんの場合、例えば…

・受傷から30日間は、100%家事ができないとして計算
・その後30日間は、50%家事ができないとして計算
・その後症状固定までは、25%家事ができないとして計算
主張出来るという考え方もあります。
この主張が通るかどうかは詳細をお聞きしないとなんともいえませんが、大事なことは、どのような根拠をもって、それを主張するのか?
また、それは妥当な金額なのか?前例はあるのか?
これらのことを考えながら、交渉に臨むと良い結果が出るのではないでしょうか。
(正直、Kさんの場合、30日間認められれば御の字だと思います)

休業損害と通院慰謝料を合わせた賠償額

自賠責基準の通院慰謝料に関しては、「通院実日数の2倍」と「治療期間」のいずれか少ない方となりますので、少ない方の「52(日)×2」が適用され、104日が対象となります。
自賠責保険の計算基準は法律で決まっている、1日4,200円となるので、
通院慰謝料は52(日)×2×4,200=436,800円
休業損害が1ヶ月認められたとして、30×5,700円=171,000円
つまり、Kさんの休業損害と慰謝料の合計は171,000+436,800=607,800円
これに、通院にかかった交通費と治療費等が加算された金額が賠償額となる可能性があります。。

万が一、始めの交渉からそれをすべて支払うと保険会社が言ってきた場合、Kさんが特に指摘していない部分で、他の項目を削られている可能性を疑って下さい。相手を疑うのは良いことではありませんが、保険会社との交渉に関していえば、そのくらいの心構えでことに臨むべきだと思います。

当然ですが、この休業損害に関しても、主張しなければ支払ってもらえないと考えておくべきでしょう。

専業主婦(主夫)であっても休業損害は出るので慰謝料とともに正しい計算方法で請求しよう!

専業主婦(主夫)であったとして、休業損害は認められるにも関わらず、それを知らない方が多すぎます。
専業主婦(主夫)というのは大変な仕事量です。それが交通事故により、不便を強いられるわけです。
専業主婦のお仕事というのは、本人ができないから「じゃあ、今日はお休みね」というわけにもいきません。

必要以上に請求するのは、絶対にダメですが、支払ってもらって然るべき項目は漏れなく請求しましょう。

あなたが妥当な金額で示談できることを願っております。

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