弁護士人口と時代の変化
皆様こんにちは。
夏がもう終わりに近づいてきていますね。天気が崩れやすい時期でもあるので、悪天候での運転では、集中力を保ち、事故の起こさない運転を心掛けましょう。
近年、テレビでのCMや番組などで、弁護士の敷居が昔より低くなったように思えます。この背景には、弁護士の人口の増加ということが挙げられるのではないでしょうか。弁護士の方もお仕事をしているわけであり、お客様(被害者・加害者)が獲得できなければ稼ぎはありません。事故は日々減少に向かい、弁護士は増加傾向にある。弁護士の競争が行われていくことがわかるでしょう。
弁護士が増加している理由としてあげられることとして、新司法試験制度が実施されるようになり、司法試験突破のハードルが低くなったため、ということがあります。
昔は司法試験の壁が厚く、それに伴って弁護士になれる人の数も少なかったのですが、今では試験制度が緩くなり弁護士の数が増加したということに繋がったと思われます。
では、なぜ司法試験の壁を薄くさせる新司法試験制度は実施されたのでしょうか?これは制度が検討された当時、来たる将来において法的需要が増加することが予測されたからです。法的需要が増加すれば、それに対応するための弁護士の数が必要になりますが、当時はその数が十分ではなかったのです。ですから、新司法試験制度を実施して急ピッチで弁護士の数を増やせるようにしたのです。
これが、当時の新司法試験制度の概要でした。
さて、それでは弁護士人口が増えたことで、増加さると予想された社会の法的需要に応えられるようになったのでしょうか?
これについては、予想外の結果を迎えることになりました。
つまり、法的需要に応えるもなにも、もとから法的需要は予想をした時からほとんど増加しなかったのです。
IT業界の進歩や国際化、法令の複雑化を見据えて、法的需要が増えると予測したわけですが、実際には訴訟以外の法的需要は増えなかったのです。したがって、需要に応えるどころか、応えるための機会すら生まれなかったという結果なってしまったのです。
では、弁護士の数が増えたことは無駄だったのかといえば、必ずしもそうとはいえません。むしろ、法的需要は少ないのに弁護士は多いという状況は、法曹界に競争の機運を生み出すことになり、サービスの質を向上させることができるようになりました。つまり、私たちからしたら、どの弁護士の選択肢が増えるようになったわけです。
その競争の中でのサービスの一例として、昨今よく見られる法律事務所の無料相談があります。こうしたサービスの提供も、弁護士が増加したことによっての競争原理が生んだ賜物といえましょう。
このように、当時で予想されていた結果にはなりませんでしたが、弁護士人口の増加は結果として弁護士を国民にとって身近な存在にさせることができました。
これからも法的需要の増加がないならば、今後もしばらくは法曹界の競争時代が続くことが予想されますので、弁護士選びの際はホームページや無料相談をうまく使い、自分の気に入った弁護士にお願いするようにしましょう。
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