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交通事故慰謝料3つの基準と計算式

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まず、交通事故の慰謝料には2種類あります。

  1. 「入通院慰謝料」
  2. 「後遺障害慰謝料」

です。

「後遺障害慰謝料」については、その名の通り、あなたの「後遺症」が「後遺障害」として認定された場合に支払われるべきものです。一概にはいえませんが、「後遺障害慰謝料」は、あまりモメる項目ではありません。中には、この項目においてもお互いの主張がぶつかり合い、「紛争」となるケースもありますが、基本的には比較的スムーズに支払われている項目です。しかし、最近は、算定機構が厳しくなっており、特に14級あたりは後遺障害への認定が厳しくなっている傾向がありますので、事前にご相談されることをおすすめします。 ※認定なし(非該当含む)と14級では百万円以上変わります。

問題は、「入通院慰謝料」の方です。こちらについては、被害者側の知識が少ないことや、昔からの「保険会社」に対する一般的な(良くない)イメージも手伝い、「保険会社には騙されないぞ!」「きっと、ごまかしているに決まっている」などという、感情を抱く交通事故被害者の方が多く、それが余計に示談をややこしくしてしまっている感が否めません。

もっとも良くないのは、知識(難しくはありません)がないまま、その保険会社に対し、ネガティブなイメージを持ち、知り合いや、ネットの掲示板などでいわれているような真偽が定かではない情報を鵜呑みにして、保険会社との交渉を有利に進めようという、安易な考えです。その行為は、円満解決の時期を遅らせるだけではなく、慰謝料をはじめとする交通事故にかかわるすべての賠償金を目減りさせることにもなりかねませんので、十分ご注意下さい。

あなたが正しい慰謝料計算式のもと、妥当な金額を請求した場合、相手がそれをまったく聞き入れないということはないでしょう。なぜなら、過去(事例)をみましても、保険会社は正しい慰謝料の計算式で算定された金額をもとにこれまで支払ってきたからです。保険会社とのやり取りをスムーズに進めるためには、「前例に照らし合わせ、妥協点を探していく」ことです。

前例から大きく外れることを保険会社は嫌いますし、増額の根拠を正しく主張できなければ、妥当な金額が提示されることはありません。保険会社も企業である以上、利益を追求しますので、「知らない人」にわざわざ親切丁寧に教えてくれるはずもありません。教えてくれる場合もあるのでしょうが、私たちの経験上、そのようなケースはきわめて稀なケースだといえます。では、そのような心構えをしていただいたところで、度々両者の意見や主張が食い違うことが多い「慰謝料(入通院慰謝料)」の基準と計算式についてご紹介いたします。

交通事故の入通院慰謝料の計算には3つの基準がある

「交通事故 慰謝料」や「交通事故 慰謝料 計算」と検索エンジンに入力すると、驚くほどのページが表示され、それらを見てみると、どうやらご自身の慰謝料の計算式が分からない方や、それ以前に「賠償金」=「慰謝料」だと勘違いされている方も多く見受けられます。「慰謝料の計算式」と耳にすると、何やら小難しく聞こえてしまうかもしれませんが、知ってしまえばなんてことはありません。

簡単な慰謝料の計算を面倒に思ってしまうことで、保険会社とのやり取りすべてにおいて、投げ出してしまいたいという思いから、行政書士や弁護士等の専門家に依頼することを検討しているような方々もいらっしゃるようですが、少なくともこの時点では専門家は必要ありません。しかし、交通事故の賠償問題は「慰謝料の計算」だけではありませんので、時間や精神的負担の軽減を優先したい人やご自身の保険に弁護士特約が付いている方は、はじめから弁護士に相談・依頼してもいいでしょう。

慰謝料計算式その1・自賠責基準の慰謝料計算式

入院は入院期間、通院は実通院日数を2倍したものと、治療期間を比べてどちらか少ない日数が適用されます。自賠責保険の計算基準は法律で決まっており、慰謝料は1日4,200円となっています。

・実通院日数×2
・治療期間

上記いずれかの少ない方に4,200円をかけて計算します。

(例)治療期間90日、実通院日数42日
42×2<90 となりますので、「実通院日数の2倍である84日」を採用。
治療期間90日、実通院日数48日
48×2>90 となりますので、「治療期間の90日」を採用。

この「自賠責基準」は、保険会社があなたに支払う総支払い額(治療費、休業損害、通院費、入通院慰謝料など)が120万円を超えない場合に限り採用されます。総支払い額が120万円を超える場合、保険会社は、「総支払い額が自賠責基準の120万円を超えたため、任意保険基準に基づき算出」してきます。

慰謝料計算式その2・任意保険基準の慰謝料計算式

慰謝料算定では1ヶ月=30日とします。下の表をもとに、症状や程度によって増額されたり、月平均の通院日数が少なければ減額されるなどの調整がなされます。

 入院1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月5ヶ月6ヶ月7ヶ月8ヶ月9ヶ月10ヶ月
通院25.250.475.695.8113.4113.4128.6141.2152.4162.6170.2
1ヶ月12.637.863.085.6104.7120.9134.9147.4157.6167.6173.9
2ヶ月25.250.473.094.6112.2127.2141.2152.5162.6171.4176.4
3ヶ月37.860.482.0102.0118.5133.5146.3157.6166.4173.9178.9
4か月47.869.489.4108.4124.8138.6151.3161.3168.9176.4181.4
5ヶ月56.876.895.8114.6129.9143.6155.1163.8171.4178.9183.9
6ヶ月64.283.2102.0119.8134.9147.4157.6166.3173.9181.4185.4
7ヶ月70.689.4107.2124.3136.7149.9160.1168.8176.4183.9188.9
8ヶ月76.894.6112.2128.6141.2152.4162.6171.3178.9186.4191.4
9ヶ月82.099.6116.0131.1143.7154.9165.1173.8181.4188.9193.9
10ヶ月87.0103.4118.5133.6146.2157.4167.6176.3183.9191.4196.4

任意保険基準の慰謝料はこのような表に基づいて計算するのですが、保険会社と交渉するときは、次項の「弁護士基準(裁判基準)の慰謝料」で請求して下さい。

慰謝料計算式その3・弁護士(裁判)基準の慰謝料計算式

むち打ち症などで他覚的所見がない場合(損害賠償額算定基準:別表Ⅱ)

 入院1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月5ヶ月6ヶ月7ヶ月8ヶ月9ヶ月10ヶ月
通院356692116135152165176186195
1ヶ月195283106128145160171182190199
2ヶ月366997118138153166177186194201
3ヶ月5383109128146159172181190196202
4ヶ月67955119136152165176185192197203
5ヶ月79105127142158169180187193198204
6ヶ月89113133148162173182188194199205
7ヶ月97119139152166175183189195200206
8ヶ月103125143156168176184190196201207
9ヶ月109129147158169177185191197202208
10ヶ月113133149159170178186192198203209

上記以外の場合の傷害部分の慰謝料基準表(損害賠償額算定基準:別表Ⅰ)

 入院1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月5ヶ月6ヶ月7ヶ月8ヶ月9ヶ月10ヶ月
通院53101145184217244266284297306
1ヶ月2877122162199228252274291303311
2ヶ月5298139177210236260281297308315
3ヶ月73115154188218244267287302312319
4ヶ月90130165196226251273292306326323
5ヶ月105141173204233257278296310320325
6ヶ月116149181211239262282300314322327
7ヶ月124157188217244266286301316324329
8ヶ月132164194222248270290306318326331
9ヶ月139170199226252274292308320328333
10ヶ月145175203230256276294310322330335


弁護士(裁判)基準の請求は、それなりの根拠が必要です。つまり、弁護士もたてないのに、ただただ「弁護士基準で支払ってほしい」と主張したところで、それが認められることはないということなのです。ですので、これらの計算に基づいた理由として、実際に弁護士に相談・依頼するか、無料で利用できる「交通事故紛争処理センター」等を上手に活用しましょう。(弁護士特約が付いていれば一般的に「弁護士費用は300万円限度」「法律相談費用は10万円限度」としている保険会社が多いようです)

ご自身の保険に弁護士特約が付いていたり、「弁護士報酬を支払っても自分が手にする金額が増える」という方は、今すぐに弁護士に相談しましょう。一方、時間がかかっても(平均3回の面談=3ヶ月程度)構わないので、交通事故紛争処理センター等の機関を利用し、無料で弁護士にお願いしたいという方は、紛セ等を利用すると良いかと思います。※ただし、紛セで時間をかけて順番を待った結果、必ずしも担当弁護士が積極的に動いてくれるというわけではありません。

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